熊本視察初日の午後は、熊本市内の地震による倒壊の多かった地域を視察しました。
大きく分けて、三地域を視察し、倒壊の多い町を歩きながら状況確認をしていきました。
まず感じたことは、阪神大震災や東日本震災他の震災でも確認できることと同じく、木造建築物については、建築年代によってはっきりと倒壊確率が違うということ。
そして、築年数の浅いものでも、建物荷重(瓦屋根、塗り壁、タイルなど)の影響は大きく、倒壊状況の大きいものは、瓦屋根のものが圧倒的に多いと感じました。これは、築年数が旧い住宅は、仕様の選択肢として瓦屋根が多いという傾向もあります。
こういった震災があると耐震性能は高ければ高い方が良いと思います。しかし現実には耐震性能を高めるためにはコストがアップし、間取りやデザインの制限が出てきます。単純にはいきません。。。
木造住宅の構造設計は大きく分けて、壁量計算という方法と、それよりも精度の高い許容応力度計算という方法があります。精度の高い方でも、基本的には、様々な実験やデータから想定される、こういった建物の場合地震力がこう流れる「だろう」という想定でしかありません。地震があった場合に計算通りになるかは誰にもわかりません。
しかも、細かく追求していけばいくほど構造検討の方法や考え方は様々です。だから、倒れる建物と倒れない建物ができてくるのですが。。。
震災の調査や視察をしたからといって、すぐに、今まで無かった技術や工法見つけ出されるわけでも、実際の住宅物件に反映させれる訳でも無いですね。
まず建築設計者や住宅建設に関わるものが、震災の経験を通して反映させるべきこととしては、より意識を高め、既存の技術をより忠実に設計に織り込むことだと思います。
住宅とは何か、建築基準法とはなにか、構造計算とはなにか。。。。様々な問題提起が出てきます。業界全体も建築士一人ひとりもそれぞれが、より、考えを持って仕事に取り組まなければなりません。